関わること 援けること
Café de FUKUSHIMA 活動報告



東北・福島の現場から、石川和宏さんのご報告をお届けいたします。

支援の根っこにあるものは何かを考えます。
おいしい料理や有用なサービスの提供でしょうか。
確かに魅力的ですが、それが根っこにあるものではない気がします。
自立を共に目指すことでしょうか。
大切なことですが、支援者がそのことを掲げながら支援を展開することには、
当事者を無視して自分の主張を提示することに十分な注意が必要です。

支援の目標は支援者だけで決定するものではないのでしょう。
被災された方、つまり当事者が自分の行く先を自分で決定する。
支援者は、この当事者の自己決定を常に意識しなければなりません。
そしてこのことを知るためには、わたしたち支援者は当事者と会い、
その声から支援を組み立てることが求められます。

支援の根っこにあるものは、当事者と支援者、
つまり人と人との関わりに他なりません。
おいしい料理も有用なサービスも、
関わりを作っていくことを目指して提供されるのです。
そしてその先の展開は、そういった関わりを出発として進められるのです。

石川長老の支援報告は、そういった現場での人の関わりが記されています。
現場の声だからこそ、
そこにはなかなか問題の出口が見えないと感じられるかもしれません。
ですが大事なことは、ここには解決の糸口、
出会いと多くの関わりが記されています。
そこからどのような道をたどって、問題の出口を目指していくのか。
石川長老のお働きは、その道を当事者と共に歩んでおられるのです。

どうぞお働きをご覧ください。

(2016年6月20日 東北ヘルプ理事 阿部頌栄)




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